人間学を学び心を高めます。

活動実績ACHIEVEMENTS

平成29年の活動実績


       平成29年 新年の集い<姫路護國神社於>

平成29年 12月例会報告
〇日時・場所
  平成29年12月17日(日)  13:00〜17:00
   於:じばさんびる 602会議室
〇出席者
   30名  うち見学者1名(入江嘉廣さん)
〇連絡事項
1.東播磨木鶏クラブ 竹原代表の紹介
   創立5周年を記念しての講演会の案内と共に参加の要請をされる。
   3/4 高砂市文化保健センターに於いて白駒妃登美氏による講演会。
2.昨日12/16開かれた下半期定期役員会の要旨を事務局より説明する。
 ・3月より月例会場の変更をし、コストメリットがありスペースも十分な
  ハトヤビル4階にて行う事とする。
 ・会計の前海さんが本年度で退会され、後任に堀さんが任命される。
  会計監査は年内に佐伯監査役とで行う。1月例会で報告予定。
 ・ホームページ作成の情報局として鵜飼和歳さんが新役員に任命される。
  サービス終了のプロバイダーから容量アップできる新たな処と契約する。
 ・東播磨木鶏クラブ5周年講演会の参加費千円をクラブで補助する。
 ・来年度の活動について、9/22『致知』創刊40周年大会への参加を募る。
  2年以上在籍の会員参加者に1万円補助する。
  9/30播磨人間フォーラムの開催予定。
〇例会概要
 1.「木鶏信条」の唱和
 2.『仮名論語』の朗誦 子張第十九
 3.『山鹿素行の「中朝事実」を読む』 礼儀章、p263~273
 4.『致知』12月号 読後感の発表
   特集「遊」は遊ぶ子供のように夢中、無心と言う絶対の境地があるという。
   人生を遊ぶ余裕が欲しいものである。
   安野光雅氏は溢れる創作意欲と共に仕事の絵に遊び、坂村真民氏は天地・
   自然と一体となり、会話しながら詩に遊び、その詩は「しっかりせよ」と
   多くの人に勇気と感銘を与えた。
   ビール業界の営業王たちは過酷なシェアー争いの中、創造性をもって人と社
   会への貢献で他の喜びを自分の喜びとし、遊の世界を極めた。
   
   小川榮太郎氏が指摘するテレビ報道の偏向は正鵠を得ていると思う。偏った
   報道時間配分や意図を持っての報道内容は正すべきである。氏の活動を応援
   したい。
〇懇親会有志12名が「うさぎ」に集い、例会の余韻を深めて御酒と共に遊んだ。
                                                                 (記・濱田 健)

平成29年 11月例会報告
〇 日時・場所
   平成29年11月19日(日)  13:00〜17:00
    於: 「うめおか本店」4階 会議室
〇 出席者
   31名  うち見学者1名(山室 亘さん)
〇 連絡事項
1. 三木先生から、『致知』は来年40周年を迎える。人間学を学ぶ良い月刊誌で
あり、購読者数をさらに多くするため、知人友人に紹介して欲しい。会員の皆様
は大変でしょうが、今年1名、来年1名を目標に頑張って頂きたいと要望された。
なお、見本誌請求には姫路木鶏クラブ会員と書いて出して下さい。
2. 濵田事務局長から、当クラブのHPが現在閲覧できない状態になっているが、近日中に再開できるように手配しているので待っていてほしい。来年1月例会(21日)の詳細については、後日改めて連絡する、と話された。

〇 例会概要
 1.「木鶏信条」の唱和
 2.『仮名論語』の朗誦 微子第十八
 3.『山鹿素行の「中朝事実」を読む』 礼儀章、p254~263
 4.『致知』11月号 読後感の発表
特集「一剣を持して起つ」の趣旨を、リード文の輪読で再確認してから、読後感
を発表した。多くの記事から、自己の主体性を確立し、それを生涯貫くことの
大切さを気づかせて頂きました。
記事の内容が素晴らしいのと同時に、記事の中で紹介された書物が読者の参考に
なります。今月号では、管仲『管子』、森信三『修身教授録』、福澤諭吉『文明論
の概略』ほか、天野貞祐『道理の感覚』、オー・ヘンリー『最後の一葉』、スイス
政府『民間防衛』等の書名が挙げられ、初めて知った、初めて読んだ、再度読ん
だ、との発表が多く、私たちの理解を深めるのに大いに役立ったようです。

〇 懇親会
   有志8名が「うさぎ」に集い、談論風発を楽しんだ。
                           (記・佐伯正夫)


平成29年 10月例会報告
【開催日時】 平成29年10月15日(日) 13:00~17:00
【開催場所】 姫路じばさんビル 6階会議室
【出席者】 27名 新入会員1名(細見さん…播州信用金庫)
1.仮名論語:陽貨第17 P.261
2.中朝事実:P.244~P.254
3.連絡事項
 ・ぜんかい画廊行事展:10月25日~29日、イーグレ姫路地下1階特別展示室
 ・第5回HESS英語落語寄席:10月21日(土)、イーグレ姫路地下アートホール
 ・濱田君江日本画展:11月15日~19日、イーグレ姫路地下1階特別展示室
 ・11月19日の例会は「じばさんビル」が使えないため、「うめおかビル」(二階町36番)を会場にする。
4.「致知」読後感
 ・「自反尽己」特集であるが、総じて読み応えがあった。
・木鶏信条の第六「我々は、絶えず自反尽己に努める」を毎月唱和しており、改めてその意味を深く勉強した。
 ・「山田方谷」の感想が多かった。まず肖像画が素晴らしい。山田方谷の「至誠惻怛」をノーベル賞の大村智先生が銘にされていることに感動した。「至誠」とは真心、「惻怛」とは人を思いやる情の心、心して努めたい。山田方谷は姫路の河合寸翁と共通する点が多い。①入を量って出を制す、②物産の付加価値を増やす、③設備投資をする。
 ・「東洋思想」では、「60歳を過ぎてからが人生の主戦場」であり、「少私寡欲、見素抱朴」を心掛けたい。横井小楠は、仁義、道徳によって心を豊かにし、人道的な立場に立った国家、即ち「世界の世話焼き国家」を唱えたが、慧眼である。「尽己」己を尽くすということは、誠を尽くすことであり、「己の誠を尋ぬべし」という姿勢を保ち続けたい。「天下の難事は必ず易きよりおこる。天下の大事は必ず細きよりおこる」と言われている。世界の転換期に心に刻むべき言葉である。
・「負けない生き方」は羽生名人と桜井雀鬼会会長の対談であったが、多くの感想が述べられた。将棋界の天才、大山、升田、加藤、中原、谷川、そして羽生の後継者になるであろう藤井聡太の将来を期待したい。
・中西輝政先生の「時流を読む」が新連載された。渡部昇一先生とは違った観点からの時事解説を楽しみにしたい。
・三木代表世話人:孟子の「自反尽己」の特集で内容豊富なものであった。姫路木鶏クラブでは嘗て、山田方谷の旧跡を訪ねて備中高梁を訪れたことがあり、方谷を偲んだ。西洋の芸術(技術)と東洋の道徳を併せ具えることが大事だと思う。
・例会終了後、「うさぎ」にて10名が集合し、喉を潤しながら意見を交換した。
                               記 堀隆一


平成29年 9月例会報告
○ 日時・場所
  平成29年9月17日(日) 13:00~16:00
  「じばさんビル」602号室
○ 出席者 19名
○ 連絡事項
・本日は台風18号のため、1時間短縮(中朝事実は省略)して実施。
・新入会員 磯田様の紹介
・8月24日に名誉会員三木健造さんがご逝去されました。
・致知愛読者の集いが9月9日に京都で開催。三木先生からの報告。
・平成30年9月22日(土)に致知出版社創刊40周年記念大会(東京)開催予定。
・播磨人間フォーラム、ご苦労様でした。来年は9月30日、コムサロン21主催。
・11月の例会は「うめおかビル」(二階町36番地)にて開催。
・12月10日より「姫路教師木鶏クラブ」を立ち上げます。
 例会場所は二階町「杵屋」。
○ 木鶏信条  唱和
○ 『仮名論語』季氏第十六 朗誦
○ 『致知』9月号読後感発表
 ・p9の特集「閃き」の記事についての感想が多数あった。
  閃きは宇宙意思が自分の存在をいち早く人間に知らせるために、あるいは自分
  の意思を素早く感得させるために、人間だけに与えた特殊能力なのかもしれな
  い。
  文中、松下幸之助氏、稲盛和夫氏が多くの困難を乗り越えてきたが、熱意、
  誰にも負けない努力を重ねていれば、閃きにより天から直接学ぶことができる
  らしい。これは成功された人の共通の意見のようである。
 ・もう一つ多かった感想は、音読に関する話。p40に「音読で子供たちの未来を
  開く」の記事にあるように、齋藤孝先生の「楽しみながら1分で脳を鍛える速音
  読」を購入し、頭の老化防止のために、音読を実践されている方が多数おられ
  た。ちょっと先を見ながら、声を出すというのが頭を鍛えるコツらしい。
                             記:辻井 浩一


平成29年 8月例会報告
○ 日時・場所
  平成29年8月20日(日) 13:00~17:00
  「じばさんビル」602号室
○ 出席者 28名
○ 連絡事項
 ・11月の例会は「うめおかビル」(二階町36番地)にて開催。
 ・9月10日開催の「播磨人間フォーラム」分と後期の会費を早急に納金
  の事。
 ・8月26日に護国神社にて産経新聞副社長の講演があります。
 ・12月10日より「姫路教師木鶏クラブ」を立ち上げます。
  例会場所は二階町「杵屋」。
 ・8月24日に名誉会員三木健造さんが亡くなられたとの訃報が入りました。
○ 木鶏信条  唱和
○ 『仮名論語』衛霊公第十五  朗誦
○ 『中朝事実』荒井桂 著 聖政章  輪読
○ 『致知』8月号読後感発表
特集は「維新する」。「維新」という言葉は『大学』の「その命維れ新たなり」が出典であると総リード文にある。本文中では松尾豊先生と柳川先生の人工知能の将来についての対談に注目が多かった。日本のIT技術の伸び悩みの原因が日本独特の「年功序列」にあるとするどい指摘をされている。今後は若い世代にも活躍できる場を十分提供することが大切である。
東善寺の村上住職による「小栗上野介の生涯」は幕末維新史の概念を覆すものである。日本の近代化はすでに幕末から始まっており上野介の明治近代化への影響は計り知れない。生涯を維新することに掛けた人物の全貌が明らかにされている。今月も充実した内容であった。
                             記:村上 昭直

 
平成29年 7月例会報告
○日時・場所   平成29年7月16日(日)13時~17時半
         姫路駅前じばさんビル
○出席者     25名(1名は新入会員)
〇開始に先立ち、去る5月21日に開催された姫路木鶏クラブ創立30周年記念講演会・祝賀会の会計報告を中心とした連絡事項の説明があった。  
○木鶏信条の唱和
○仮名論語の朗誦 「憲問第14」
○良書輪読「中朝事実(山鹿素行著)」(P223~P231)
○致知読後感の発表 特集は「師と弟子」
今回は、上記30周年記念大会が無事終了して一段落したせいか、出席者が比較的少なかったが、内容的には、あまり特定の記事に集中せず、童門冬二さんと中西輝政さんの対談「歴史に学ぶ 師と弟子の系譜」、荻野弘之さんの「哲人・ソクラテスとその弟子たちに学ぶ」、垣見恒男さんの「糸川英夫と歩んだ宇宙開発の道」、三宅義行・宏美父娘の「父と娘の二人三脚で掴んだ執念のメダル」等々、バラエティーに富んだ様々な記事についての感想が述べられた。
それに渡部昇一先生の追悼記事に関連し、同先生について「学んで学び尽した方だった」という意見など、渡部先生を偲ぶ意見も少なからず聞かれた。
また、師弟の在り方について、例えば、「学校で教わった先生こそが自分の師ではないか。」とか、「要は学ぶ側の姿勢の問題であって、あらゆる人から学べるものはあるものと思う。」などと、かなり踏み込んだ意見が出たかと思うと、「三木英一先生こそよき師だと思う。」という意見も出たりして、かなり熱のこもった雰囲気になった。そんな中、三木先生が、「今は、教養のある人は多いが、修養ができている人が少ない。」とか「かつては帝王学を講じられる方が多かったが、今はそういう方が少なくなったことが悲劇ですね。」などとしみじみ語られたが、全く同感という感じで受け止めた人が多かったのではないかと思う。
                           2017.7.17
                              記 平田建喜

  

平成29年 6月例会報告
〇 日時・場所
   平成29年6月18日(日) 13:00~17:00
   於:「じばさんビル」602号室
〇 出席者
   35名、 見学者1名(飯島 義雄さん)
〇 連絡事項
1. 三木先生からの報告
・さる5月21日(日)の30周年記念行事が無事盛大に行われ、会員はじめ多くの方々
 のご努力、ご協力に謝意を述べられた。高橋史朗先生のご講演も内容が濃く、
 聴衆に感銘を与えて下さった。
・講演会・祝賀会・記念誌作成などの総括は7月1日の役員会で行い、7月例会で
 報告するが、費用はなんとか収支バランスが取れたようだ。
・記念誌の残部があり、必要な会員の方々には有料で頒布する。
2. その他
・第15回播磨人間フォーラムは、師友会担当で9月10日(日)姫路キャッスルホテ
 ルにて荒井桂先生の講演会と懇親会が行われる、と堀さんから報告された。7月
 例会で参加申し込みを受ける。
・致知出版社の愛読者の集いが9月9日、京都で行われ、井村雅代氏の講演とパー
 ティがある。これも7月例会で参加希望者を把握する。
・前会員の高梨章男さんが5月に逝去された。

〇 例会概要
1.「木鶏信条」の唱和        
2.『仮名論語』の朗誦 「子路第13」
3.良書輪読 『山鹿素行の「中朝事実」を読む』P214~223 聖政章
4.『致知』5月号、6月号の読後感発表(5月例会が無かったので5月号も対象)
 5月号の読後感発表  特集は「その時どう動く」
  リード文の「人生には三つのさかがある、とよく言われる。上り坂、下り坂、
  まさか――」 この言葉に、今を大事に生きる自覚を教えられたと発言が多か
  った。
  
 6月号の読後感発表  特集は「寧静致遠」
  大村先生の生き方に感銘を受け、子供の教育や日々の丹精に心掛ける意見が多
  かった。上田・岡村両先生の対談では、鈴木大拙先生の凄さと本物さがよく理
  解できた。
  村木・増田両氏の対談からは、諦めず前進する姿勢に改めて感動した発表が続
  き、「寧静致遠」の生き方を胸に刻んだ例会でした。     
                              記・佐伯正夫
  

平成29年 5月例会報告
全国木鶏クラブ35周年記念関西地区大会
姫路木鶏クラブ創立30周年記念講演会・祝賀会
1. 開催日時:平成29年5月21日(日) 14:00
2. 場所:姫路キャッスルグランヴィリオホテル
3. 出席者:講演会 424名、懇親会 206名
4. 三木代表挨拶:今日の記念大会の講演者に高橋史朗先生をお招きし、
  石見姫路市長、致知出版平峰常務、熊本から川越までの木鶏クラブ代表に
  お越しいただきありがとうございました。西郷南洲が言うように「自分自身
  が人物になる」ことが肝要でありますが、月刊誌「致知」の効用は非常に
  大きいものがあります。「致知」は全国11万人の読者が愛読し、木鶏クラブは
  全国に147、近畿地方に19クラブが活動しています。「致知」は大学の一節に
  あり、「木鶏」は荘子の言葉です。人材育成が喫緊の課題である現在、
  「致知」と木鶏クラブの意義は大変大きいものがあります。
5. 石見姫路市長挨拶:開催地姫路を代表してごあいさつ申し上げます。ナチス
  がアルプス越えをしようとした時、「スイスを越えられると思うなら越えて
  みろ」とスイスは胸を張りました。スイスの名物は時計だけではない、軍隊
  も名物です。チェンバレンは「平和平和」と叫び続けたが、失敗に終わりま
  した。自衛隊の苦労に感謝申し上げます。一人一人が力を蓄え、地域・日本を
  愛することが大切だと思います。その一翼を担う木鶏クラブの発展を祈り
  ます。
6. 講演
  「日本を取り戻す教育」
    (人間力育成は家庭、学校、地域一体で) 高橋史朗先生

  ・高橋家は龍野脇坂家の家老であった。祖父からよく切腹の作法を教育さ
   れた。史朗の名前は、歴史を明らかにしてほしいという父の願いであった。
   父は高校の古典の先生であり、家に「敷島の間」があった。中学2年の時、
   橋本佐内の「啓発録」を読み、「気を奮え」という言葉を覚えた。渡邊昇一
   先生の「少年日本史」にも影響を受けた。
  ・松下政経塾の入塾審査をしたことがある。「着眼大局、着手小局」をポイン
   トに審査した。
  ・教員の養成もしたが、育成した教師が辞めるケースが多かった。理由は
   「学級崩壊」であった。その理由は馴れ合い型の学級が崩壊し、その実態は
   親子が友達の関係であった。親の問題が大きい。
  ・いじめは予防できない。いじめ防止は家庭から行わなければならない。
  ・南京大虐殺:ユネスコの世界記憶遺産になったが、誰も内容を見ていない。
   慰問団の船を慰安婦の船と言っている。申請文書の中で中国からの申請は
   わずかしかない。共同申請である。
  ・30歳の時GHQ文書240万ページを読んだ。GHQの「神道指令」や「WGIP(War
   Guilt Information Program)」はまだ続いている。八路軍が日本兵を洗脳
   した。ベネディクトの「菊と刀」も同じである。「美しい感性を持った日本
   人が南京虐殺をしたのは、二重人格が日本人の特性であるから」と言って
   いる。
  ・自然を愛でる心がなくなっている。少年を更生できなくなっている。これを
   予防するのは家庭教育である。幼児保育で親が子を見なくなった。待機児童
   はいない。待機親がいるだけである。
  ・経済の物差から幸福の物差を取り戻さなければならない。
  ・「武」とは「戈を止める」という意味である。そこから「修養」「慎独」と
   いう言葉が重要になる。自分とどう向き合うかである。教員研修に「修養」
   の研修はない。 
  ・昭和23年6月19日の国会決議で「教育勅語」廃止になった。愛国心を説かない
   国はない。「一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ…」は当たり前である。教育勅語
   は天皇の個人的著作という立場である。(勅語) 今、和魂洋才の和魂はどこ
   に行ったのか?
  ・日本は「子供の楽園」と言われていた。江戸時代、子供の笑顔が町に溢れて
   いた。今、子供の笑顔がなくなった。「教」という漢字は、父と子が交わる
   という意味である。
  ・子供に自尊心がない。これは、親から愛されていないからである。親が幸せ
   にならなければ、子供は幸せになれない。
  ・「師道」という言葉がある。吉田松陰は「本当に教えたいことがあれば、先
   生になれ」と言った。何のために教師になるのか?志を磨く必要がある。
  ・「自由」とは「自ら自分の心に由る」という意味である。それには、修養、
   道徳、教育が必要である。「守破離」は基本の型から入り、「破離」で心が
   整うのである。
  ・私は明日からベトナムに行く。ベトナムの8大学台湾の2大学から、「人間の
   礼儀作法を学びたい」という要請が来た。これは、「人間の型を継承する」
   ということである。森信三先生の「時を守り、場を清め、礼を正す」という
   型を実践すれば、人は一流になれる。
  ・自主性は楽しさから生まれる。楽しさは厳しさから生まれる
  ・根を養えば木は育つ。根を養うのが教育である。
  ・埼玉県の教育委員長時代に知ったのだが、幡羅高等小学校が明治31年に保護
   者に配布した「家庭心得」では、「家庭で芽が出、学校教育で花が咲き、社
   会で実が成る」と述べている。
   (末尾に「家庭心得」全文掲載)
  ・欧米では教育を放棄した親は刑事罰を受ける。
  ・教育基本法第10条に「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的
   責任を有する」とある。親心は子供と接触して生まれる。
  ・ユニセフでは3歳までに親が子供にどう関わったかを問題にしている。
  ・「放り出す」ことによって自立心を育むことになる。
  ・柿本人麻呂は「しきしまのやまとの国は言霊のさきわふ国ぞまさきくありこ
   そ」と詠っているが、日本は言葉の力で幸せになれる国である。
  ・子守唄があるが、親守詩(おやもりうた)がある。親子の絆の基本は「親と同
   居」すること。それが自助、共助、公助に繋がる。スウェーデンでは、「福
   祉栄え家族滅ぶ」と言われている。←これが日本の目指す社会か?
  ・「人間力」とは:対人関係能力、自己制御能力(自立心)である。自分自身の
   心を見つめ、自己修養に努めなければならない。
   ・子供をしっかり抱いて、そして歩かせる。

  埼玉県の幡羅(はたら)高等小学校が明治31年保護者に配布した
  「家庭心得」

  <前書き> 拝啓、ことわざにも教育の道は家庭の教えで芽を出し、学校の教え
  で花が咲き、世間の教えで実が成ると申すほどにこれ有り候らえば、学校と家
  庭は常に相一致し、互いに力を合わせ、同じ方向に相進み、小児をして世間の
  悪しき風習に染ましめぬように致したき事にござ候。よって次の件々申し進め
  候間、朝夕深く御注意下されたく候なり。
  <学校の躾> 学校にて生徒の躾は、悪事を懲らすことは忽せ(ゆるがせ)にす
  べからざるは勿論に候らえども、苟も(いやしくも)善事と認め候事は、必ず
  これを褒め励ますように致しおり候間、家庭においても別して要注意相なりた
  く候。
  <躾の程> 叱るにも程があり可愛がるにも程があり、勉強させるにも程があり
  、むつかしき事なれども、お互いにその程を得たきものに候。~可愛くば二つ
  叱りて三つ褒め、五つ教えてよき人にせよ~
  <幼き時の癖> 幼き時の小癖は成長の後の大癖となるべければ、お互いに打ち
  捨て置かざるよう致したく候。
  <虚言> 幼き時はたとひ差し支えなき事にても、一切うそをおしえまじき事に
  候、成長の後は、差し支えある虚言をいふように相成るべく候。
  <挨拶> 生徒の学校へ出る時と、帰られし時には、必ず挨拶せしむるよう、
  仰せ付け下されたく候、これ風儀を改善するの捷径にござ候。捷径→近道
  <遅刻> 毎朝出校の時刻に後れ候事は、怠慢の習慣を養うの基たるは勿論、
  おおいに教室の規律を乱し候ゆえ、是またご注意相成りたく候。
  <学校の様子確認> お暇これ有り候はば、今日の修身は何、読書は何、作文は
  何、算術は何とおたずねくだされ、もし返答に困らるるのようの事あらば、
  それは不勉強ゆえに候間、きびしくお力添え下されたく、尤も(もっとも)
  御気に叶はぬような返答ありし時は、御面倒ながら、学校にお知らせ下された
  く候。
 
                             記  堀 隆一  

平成29年 4月例会報告

○日時・場所   平成29年4月16日(日)13時~17時半
            姫路駅前じばさんビル
○出席者     35名
〇開始に先立ち、来る5月21日開催予定の「木鶏30周年記念大会」の準備に関しての指示ないし打ち合わせ  
○木鶏信条の唱和
○仮名論語の朗誦 「顔淵第12」
○良書輪読「中朝事実(山鹿素行著)」(P195~213)
○致知読後感の発表 特集は「繁栄の法則」

次の①②についての共感の声が多く聞かれ、有意義な時を過ごした。

   名旅館加賀谷の女将へのインタビューから見えてきた繁栄の法則、それは客からお叱りを受けたことがきっかけで体得したものと言う。

女将曰く、「それは、お客の立場に立ちお客の思いに沿った“おもてなし”をすることで、その“おもてなし”とは、自分の意を表さず、さりげなく相手の意を読み取り、相手に気づかれないように先回りして、その意に沿う行動をして差し上げることです。」と。ほかに、「笑顔で気働きを実践することをモットーとしている」という話や「人を育てる心得十か条」など、大変参考になった。

   歴史の教訓「ローマ帝国はなぜ滅びたのか」に関し、ローマの研究者本村教授は、「誠実さと寛容さがローマにおける繁栄の法則と言えるかも知れない。」とし、この点を日本人に置き換えて次のように提言されている。

即ち、「日本人は明治維新以降に近代化を推し進めて欧米列強と肩を並べ、戦後は物づくりをベースにした高度経済成長によって大きく繁栄してきたが、そこにはローマ人と同じようにオリジナリティーはなくとも、既存のものをより洗練された品質に仕上げるといった意味での日本人の誠実さが色濃く滲み出ている。それだけに日本においても、誠実さや寛容さといったものを失うべきではなく、近年国内で頻発している企業の不正や不祥事などは本来あってはならないことと思う。現代日本人がローマ帝国の衰亡という歴史の教訓から学ぶべきことはここにあるのではないか。」と。

○三木先生からの連絡事項

・上記木鶏30周年記念大会、1人でも多く集まるように動員をお願いする。

                                    平田建喜 

平成29年 3月例会報告

① 日時   平成29年3月19日(日)13:00~17:30
  場所   於:「じばさんビル」602号室
② 出席者  34名(内見学者3名)
③ 連絡事項 
    ○濱田事務長より3月12日の臨時役員会の内容説明。
     来る5月21日の「30周年記念大会」に向けての作業の
     進捗状況。会員は最低一人3名程度の集客を依頼。
    ○佐伯さんより「記念誌」の説明あり。一冊およそ50頁。
     700
部程度作成予定。
     内容的には会員48名分の投稿文が掲載されている。4月末完成予定
    ○村上より集客方法について説明。前回(25周年記念大会)の名簿の
     内氏名の分かっている分より紹介者不明分を抽出して約
160名の動員
     名簿を作成。

     郵便でチラシ・振込用紙・三木代表のあいさつ文を送ることにする。
    ○三木先生よりキャンペーンが3月で終わる。現在は首位だが冊数が
     少ない。
残月は少ないが再度プッシュあり。 
④ 3月度致知読後感
    3月号特集は「艱難汝を玉にす」。総リード文で常岡一郎の言葉集より
    「逆境は常に敵ではなく、時には恩師となることもある」と結論付けて
    いる。多くの会員が発表したのは渡部先生と馬淵睦夫氏の「世界動乱~
    ~」である。我々は一般人の思いもよらぬ発想力に驚かされる。そして
    今の日本人があまりにも世界情勢に無関心な事に警鐘を鳴らされている。
    チームを日本一に導いた栗山監督は固定観念に囚われない采配や選手の能
    力を最大限に引き出す指導は定評があり読者の心をとらえる魅力がある。
    今月も充実した内容満載であった。

                             記  村上昭直



平成29年 2月例会報告

○日時・場所: 平成29年2月19日(日) 13時~17時半
        姫路駅前「じばさんビル」502会議室
○出席者:33名  *新会員で神崎さん、藤本さんが見学で紹介される。
○連絡事項:
*佐伯さんより1/22 記念誌打ち合わせ会を実施し、進捗状況が報告される。
*村上さんより2/12 打ち合わせし、式次第及び会場準備の進捗報告される。
*事務局より記念大会への参加者動員及び式への参加者のおもてなしのお願いをする。  
*致知出版社新春講演会への参加報告が辻井さんよりなされた。
*平成28年度会計報告及び監査報告を川端さん、佐伯さんより行われた。
○例会内容
1.木鶏信条の唱和
2.『仮名論語』の朗誦 「郷黨第十」
3.良書輪読 『山鹿素行の中朝事実を読む』 P178~188 知人章
4.致知2月号読後感発表  特集テーマは「熱と誠」
★今月号には昨年11月に亡くなられた伊與田覺先生の追悼文が掲載されており、三
木先生の追悼文も掲載さている。改めて伊與田先生のご冥福をお祈りいたします。
★リード文での北里柴三郎の「熱と誠があれば、何事も達成する。行き詰まりは本人
自身で、世の中は決して行き詰まるものではない」は信念の言葉である。
★芸道の高みにある歌舞伎役者中村吉右衛門、落語家桂歌丸が不遇の時代、苦労を乗
り越えられたのは自身の日々の弛まぬ訓練、努力、修行の積み重ねの賜物とされてい
る。
★「松下幸之助に学んだこと」では発展過程で危機や苦労の克服や経営感覚について
の語録がたくさんある。求め続けた「素直」の二文字、そこには熱と誠を貫いた創業
者の人生そのものが見える。
★「企業再生のプロが教えるもの」の小山氏は人間は二度死ぬ、一度は肉体の滅びる
時、二度目は人の間から自分の記憶が消える時という。人の記憶に残るような生き方
をしたいという処に熱いものを感じた。
★石田梅岩『都鄙問答』について多くの感想があった。商いについての利潤追求の正
当性を唱え、そこに勤勉、正直、誠実さの倫理観を持ち込んだ。私心を敵視する利他
の精神は今日に於いて大切にすべき考え方である。
★渡辺昇一先生は「歴史の教訓」でトランプ政権への安倍総理の初期対応を評価され
ている。真珠湾攻撃と原爆投下の本質的な違いに日米間の根底の問題がありそうだ。
*例会後❝食彩家うさぎ❞にて11名にて余韻を楽しんだ。
                               (記:濱田 健)

平成29年 1月例会報告

〇日時:1月15日(日)
   
12:30~13:00  兵庫県姫路護国神社 正式参拝
   
13:00~17:00  参集殿 2階ホールで 例会
   
17:30~20:00  イーグレのミレーで 新春懇親会
〇参加者: 41名
〇例会:まず代表世話人三木英一から新年の挨拶並びに決意を、「論語之友」新年号の新春清話の文章により発表。 続いて、2月号の伊與田覚先生への追悼文の朗読。前日14日の新春特別講演会(横田南嶺師、大村智先生、藤尾秀昭社長の講演)の内容の要約と感想を報告。「木鶏信条」、「仮名論語」第九朗誦後、全員が新年の抱負発表。    

今年も岡山木鶏クラブの山神勝氏が参加された。
・「致知」1月号の読後感発表:特集のテーマは「青雲の志」
・まず、伊與田覺先生の絶筆になった「巻頭の言葉」を味わう。
・特集のリード文の青雲の志に生きた先達の三つの共通項を私達も持ち続けたい。
・根岸英一先生の研究者としての生き方に感動の意見が多く出た。
・静脈産業のパイオニアの異名を持つ近藤会長の「利他に生きることで魂は磨かれる」に    共鳴した者が多くいた。

 ・海上自衛隊初の女性艦長、大谷三穂二等海佐の「一源三流」、心意気に期待する。
 
・表紙の弓道を身に着けた素晴らしい姿勢のJ・シュシャン氏と菅原義正会長の対談に関心を持て熱弁をふるった会員もいた。
・私は若い時に福田恒存の評論活動や演劇活動に大変関心を持っていたので、久し振りにこの記事を興味深く読んだ。また、横井小楠と佐久間象山にも学ぶところが大いにあった。
・懇親会:浜田事務局長の行き届いた心遣いで、懐かしい歌の合唱あり、謡曲、仕舞い、長唄、踊り、小唄と次々と芸も披露され、楽しく懇親を深めることができた。創立30周年を迎える年であるだけに、本年の会員の一層の精進と姫路木鶏クラブの充実、発展を祈念して万歳三唱でお開きとした。
                    
                                    (記:三木 英一)



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姫路木鶏クラブ

毎月第3日曜日
じばさんビルで開催

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